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民衆の歌を聞いたことはありますか?
私は先日、YouTubeで初めて聞き、ぐぐっと引き込まれました。
あっという間の3分間、感動しっぱなしで何度も再生して聞きまくり、もう歌声も映像も全部頭に入りました(笑)
この曲はすごい!ご存じない方は、ぜひ一度聴いてほしい!
民衆の歌~Shows at Hone~に出会う
私が初めて出会った曲はこれでした。
素晴らしいのでぜひ1度聴いていただきたい。
ひとりひとり素晴らしいのですが、集まると本当に集団のパワーを感じます。
初めてきいて鳥肌立ちました。
この動画が公開されたのはコロナ禍。
舞台や芝居の上演が難しく、閉塞感が世を覆う中で、たくさんの素晴らしい俳優さん達が歌声を届けてくれていました。
私が知ったのは2023年でしたが、個人的に大きな出来事が起きて精神的に参っていたので、この動画にとてもとても勇気づけられました。
レ・ミゼラブル民衆の歌、日本語訳が嫌い?
さて、どっぷり民衆の歌にはまりました。
大感動したYouTube民衆の歌の動画ですが、コメント欄を読むと、ところどころに気になるコメントが。
「日本語訳は好きじゃない」
「日本語訳は嫌いなんだけどこの歌は好き」
「英訳ではなくフランス語訳の方が臨場感あって好き」etc…
フランスのお話だから、フランス語訳が合うっていうのはまぁわかる。
しかし、日本語訳が嫌いとは?
はて、英語と日本語訳だとどんな風に違うのかな?
気になって調べてみました。
レ・ミゼラブル民衆の歌、日本語訳全文
日本語訳です。
戦う者の歌が聞こえるか? 鼓動があのドラムと響き合えば 新たに熱い命が始まる 明日が来た時 そうさ明日が 列に入れよ われらの味方に 砦の向こうに世界がある 戦えそれが自由への道 戦う者の歌が聞こえるか 鼓動があのドラムと響き合えば 新たに熱い命が始まる 明日が来た時 そうさ明日が 悔いはしないな たとえ倒れても 流す血潮が潤す祖国を 屍越えて拓け明日のフランス 戦う者の歌が聞こえるか? 鼓動があのドラムと響き合えば 新たに熱い命が始まる 明日が来た時 そうさ明日が 列に入れよ われらの味方に 砦の向うに憧れの世界 みな聞こえるか? ドラムの響きが 彼ら夢見た 明日が来るよ ああ 明日は 訳詞 岩谷時子
日本語訳の特に印象に残る好きなところ
厳選された言葉たちよね…訳者の感性に感服する。
個人的に、最後の
「彼ら夢見た 明日(あす)が来るよ ああ 明日(あした)は」のところが感慨深い。
共に戦ったけど死んでいった仲間が夢見ていた明日”が”来るんだ、来させるんだぞ、明日”には”…
という訳からだと解釈している。
夢見た明日が来る・・・希望
明日は来る・・・そのために戦う、闘志燃やす、叶えてみせる
この助詞ひとつで意味がけっこう違うはず。
歌の最後の最後にこれがくるところが、考えるだけで感動する。
追い詰められているところで士気をあげて、その後散っていく若者たちの血潮の熱さ儚さも泣ける。
民衆の歌英語歌詞Do You Hear the People Sing?も聴いてみよう
タイトルは「Do You Hear the People Sing?」
Hearなんですね、聴こうとして聴くというより、聞こえてくるという感じ。
人々の歌声が聞こえてくるか?と直訳。
これをさ、「民衆の歌」と名付けた訳者、すごい。
せっかくなので、英訳の歌声も聴いてみましょう。
最初音が小さいけど、Hearで表されてる感じがすごくわかりやすい。
民衆の歌日本語訳と英語訳を音節で区切って並べてみた
英語だと歌詞がいっぱいですね!
簡単にすぐには歌えないかも。
気になったので、英訳と日本語訳を並べて書き出しました。
音節で区切って改行しています。
Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!
戦う者の
歌が聞こえるか?
鼓動があのドラムと
響き合えば
新たに熱い
命が始まる
明日(あす)が来た時
そうさ明日(あす)が
日本語を母語とする私からすると英語のギュギュっと感がすごい…💦
angry men…怒っている人達(戦う人達)
not be slaves again…二度と奴隷にはならない
このあたりは日本語訳にはないけど物語のニュアンスでは伝わる。
でも英語の方が感情的表現が多くなりますね。まぁそりゃ、これだけ文章量違うしね😅
Will you join in our crusade?
Who will be strong and stand with me?
Beyond the barricade Is there a
world you long to see?
Then join in the
fight That will
give you the
right to be free!
列に入れよ
われらの味方に
砦の向こうに
世界がある
戦え
それが
自由
への道
音節で区切ってるんで、文法的におかしい区切り方してるのはご容赦ください😅
crusade…十字軍
キリスト教の国だもんな、人々の根本に宗教があるんだもんな。日本語ではその感覚分かりにくいよな。その辺りの大義について日本語訳には載ってないですね。
Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!
戦う者の
歌が聞こえるか?
鼓動があのドラムと
響き合えば
新たに熱い
命が始まる
明日(あす)が来た時
そうさ明日(あす)が
最初と同じです。
Will you give all you can give
So that our banner may advance?
Some will fall and some will live
Will you stand up and take your chance?
The blood of the
martyrs Will
water the
meadows of
France!
悔いはしないな
たとえ倒れても
流す血潮が
潤す祖国を
屍(しかばね)
越えて(こえて)
拓け(ひらけ)
明日の(明日)
フランス
martyr…見ない単語だなと思ったら「殉教者」でした。
meadows…牧草地、草原 (water meadows…牧草地に水をやる)
旗を進めるために逝く者も生き残る者もいるだろう。殉教者の血がフランスという草原に水を注ぐだろう、と。
この英訳を日本語につめこんで、こんな短い言葉たちに集約されているのね。
Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!
戦う者の
歌が聞こえるか?
鼓動があのドラムと
響き合えば
新たに熱い
命が始まる
明日(あす)が来た時
そうさ明日(あす)が
ここまで来て気づくのです。
英訳はここで終わっていると。
前述の映画の英語版民衆の歌YouTubeもここで終わっています。
日本語訳は最後にもう一節あります。
列に入れよ
われらの味方に
砦の向うに
憧れの世界
みな聞こえるか?
ドラムの響きが
彼ら夢見た
明日(あす)が来るよ
ああ 明日(あした)は
この部分は日本語訳サービス?(笑)
これは希望を感じる、開ける未来を感じさせる明るい歌詞です。
これで終わるところが、起承転結が大好きな日本的かも。
レミゼ「民衆の歌」日本語訳と英訳比較まとめ
日本語訳と英訳を並べて比べてみた感想です。
好き嫌いは個人の自由です。
日本語訳が嫌い、という人はどういうところが嫌いなのかはわかりませんが、
日本語訳は言葉数の制限がある中で、いかに元のニュアンスや勢いを残しながら、外すことなく仕上げきった素晴らしさがあると私は思います。💕
レ・ミゼラブルの映画はこちらからアマゾンで見られます。よろしければぜひ。
レ・ミゼラブル (2012) 字幕版 Amazon.co.jpでも、いつか舞台を見に行きたいです。
間違いなく泣くね。😅
ここまで読んでくださって
ありがとうございました。
推しなもの記録に戻ります。
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