「モラハラ」と検索すると、色々出てきますが、簡単に言えば「精神的嫌がらせ」です。
悪意がないものもあるということですが、全くないわけではないと思います。
私の離婚前の生活では、モラハラが常態化していました。
いつもモラハラを受けていると、それが普通になって諦めてくるのが恐ろしいところです。
子どもは元気だから、経済的にはやっていけるから。
ご自身のことをないがしろにして、疑問や不満に蓋をしていませんか。
相手の言葉や行動で、心身ぼろぼろになっていませんか。
刃物だったり、石だったり、画びょうが飛んできたりして、時にはゴミだったり。
そんなこと当たり前になって、傷つきすぎないように、防ぐだけでいっぱいいっぱいになっていませんか。
茹でガエルとは
ゆでガエルの法則を聞いたことはありますか?
私は、モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない (マリー=フランス・イルゴイエンヌ)という本を読んで知りました。
モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない [ マリー・フランス・イルゴイエンヌ ]楽天市場モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない マリー=フランス イルゴイエンヌ Amazon.co.jp危機的状況にも使われる言葉で、考え方の話です。
私の言葉で要約しますと・・・
カエルはお鍋に飛び込んだ時、ぐつぐつ沸いている熱いお湯だったら、
びっくりしてすぐに飛び出します。
やけどはしても、すぐ飛び出すから死にませんでした。
熱いのがすぐわかったからです。
でも、最初はお水だった場合は違います。
弱火にかけて、なんかぬるくなってきたな・・・?
中火になり、あれ、ちょっと熱いな。
でも気のせいかな・・・あれ??
最初はお水だったのに、変だな?気のせい?と思っているうちに、どんどん水温は上がり。
強火で熱湯になった時には、もうすでに遅し。
じわじわとゆでられていたカエルは、熱いお湯の中から逃げ出すことはできず、そのまま死んでしまいました。
おしまい。
ゆるいイラストで、すみません。深刻さ半減ですね。(笑)
このお話を知った時、まるで私じゃないかと、とても納得しました。
強火でぐらぐら煮込まれる前に、せめて中火くらいで見切りをつけて脱出しなければ・・・
私も死んじゃうんだな・・・
娘がいるから、死んじゃうわけにはいかない。
熱い鍋になって身動きできなくなる前に、ここから出なくちゃいけない。
モラハラ夫と過ごしていた私は、このカエルと同じでした。
モラハラとは
つまらん項目ですが(苦笑)、以下は私が実際に経験していたモラハラの一部です。
読んでくださる方を嫌な気持ちにさせるつもりはありません。
ソフトに、ソフト~に書きます。
どちらを選んでも否定する
例えば食事の場合。
味噌汁をよそって食卓に出すと、
- →「熱すぎる、食べる人間のことを考えられないのか、気が利かない。だめな奴だな」
- →「冷たい、美味しく食べさそうという気がないのか、気が利かない。だめな奴だな」
そのどちらかになります。
子どもの食事の時、世話をしていると…
- →「自分でやらせないからいつまでたっても出来ないんだ。お前の育て方はだめだ、娘が可哀そうだ」
と言われ、世話をしないでいると…
- →「こぼしているじゃないか、ちゃんと教えてやれ。お前の育て方はだめだ、娘が可哀そうだ。」
と言われます。
娘の食事が落ち着いたので、自分の食事を取っていると…
→「まだ食っているのか、意地汚い、食べるの遅すぎだろ、どれだけ食うんだよ」と言われ、
もう片づけようとすると…
→「なんで飯を残すんだ、もったいない、親として恥ずかしくないのか、俺が稼いだ金を無駄にするな、残さず食え」
となります。
おわかりでしょうか。
どちらの選択をしたとしても、否定します。
理由があって考えて取った選択でも、そんなことモラ加害者には関係なく、自分の意見を正当化して否定します。
そして、「娘への愛情」とか「食べ物がもったいない」とか、そういった一般的に通る理論を身にまとい、その中であなたを傷つけるナイフを押し当ててくるのです。
ナイフで刺されているけれど、正論をまとっていて気づきにくい。
そして、刺しながらも顔は笑っていたりします。
笑顔で、笑い話の中にこういったやりとりが投げ込まれてきます。
戸惑います。
言われて悲しいけど、本当のことも含まれてはいる、笑ってるし…笑って返した方がいいのかな。
やめて、傷つくよってこちらから言って、また突然怒り出されても困るし、娘もいるから…と諦めます。
でも確かに刺されて、傷ついているのです。
相手は潜ませたナイフをいたずらのようにおもちゃ感覚で振って遊んでいるだけでしょう。
笑いながらいたずらするように、ちくりと刺すぐらいのつもりなのでしょう。
いえいえ、刺された方はびっくりするし、痛いし、何もおもしろくないです。
嫌なだけです。
あなたが嫌だ、不快だと感じることは、正直な心の声です。
自分が未熟だから、ではありません。
いつでも暴発する
また別の例を挙げるなら、モラ加害者(元夫)は、突然爆発します。
地雷があります。いっぱい。
どこに地雷があるかわかりません。
いつでも何か見つけてお前が悪いと暴発することができます。
より的確に言うなら、
なんにでも文句を付けることができ、他人のせいにして怒鳴ることができます。
すごい迷惑。(笑)
どこで怒鳴りだすかわかりません。
機嫌のさじ加減ひとつです。
自分の身に起きた良くないことは、全て他人のせいだと信じ込んでいます。
そう思い込んで処理して生きてきた弱い人なのでしょう。
自分の機嫌が悪いから家族に当たりちらし、正当化します。
本当に愚かで迷惑な行為なのですが、その怒号が向けられている時は、こちらは冷静ではいられません。
それがほぼ毎日の時もあれば、1週間ぐらい無い時もあります。
緩急がある分、常に緊張感を強いられます。
またどこで怒り出すかわからない・・・
そして怒鳴りながら、
お前のせいだ!俺を怒らせたお前が悪い!と言い続けられると、正常な思考ができなくなり、どうでも良くなってきます。
認めた方が楽だ、終わりにしてほしい、と。
そうですね、私が間違ってました、すみません、と何度も謝ってやっと怒号は止まります。
これが大体、家の中で起こります。
外で機嫌が悪くなることがあって、帰宅してドアを閉めたら振り向いて怒鳴り出したりします。
だから外からは気づかれにくいです。
良いお父さん、夫のように見えるのでしょう。
そういった周りの見方も、あなたを追い詰めて、絶望的にさせます。
そして、自分の苦しみは気のせいなのか、どの家庭も同じなのか、とも思うのです。
当てはまりますか?
あなたの苦しみは、あなたしかわからなくても、苦しいのは事実ですよ。
機嫌で無視する
あと、とても簡単に相手の精神を殺す行為が、無視です。
相手を無視する。
視線を合わせない。
会話をしない。
存在を意識しない。
私は娘が3か月の頃、1か月半ほど、元モラ夫に無視されました。
建設的な話し合いをしたいと思って、育児に関することを提案をしたら、めちゃくちゃ怒りました。
家族のために外で大変な思いをして働いて疲れて家に帰ってくるのに、その俺に家でも働けというのか!
お前は専業主婦のくせに!
専業主婦をやらせてやっているのに生意気だ!自分中心だ!と。
こんな考え方の人だったのか~本当にこんな人間いたのか~(゜_゜)と思っていました。
私が謝らず、話し合いたいという姿勢でいたら、その後一切こっちを見なくなり、無視して夜の町に出かけていきました。
二、三日たったら話せるかと思ったら、とんでもなかった。
無視が一か月以上続きました。
その後も年に何回か無視の期間はありましたが、産後3か月頃の肉体的にも精神的にも大変だった頃のこの無視が、一番傷つきました。
徹底的に一人になってしまいました。
朝、仕事に出かけ、夜は帰ってきてもすぐ遊びに出かけ、戻るのは深夜1時ころ。
朝ごはんもいらない、弁当いらない、夜ご飯は深夜にコンビニで買ってきた好きなものを食べる彼。
実家から離れた土地で、知り合いは妊婦健診の時に知り合った人だけ。
一日中、まだ首の座らない娘と一緒にいました。
どこにいっても何日たっても、心の中にも、私には頼れる存在がいなかった。
あの時、本当のワンオペ育児だったと思う。
朝も夜も無視されて、話しかけてもこっち見ないで、彼はひとり、会社や夜の町に出かけていった。
職場では同僚と笑っていたんでしょう。
遊びにいって誰かと話して、笑うこともあったんでしょう。
無視する側なんてそんなもん。
嫌がらせぐらいのつもりだったんでしょう。
もう覚えてないかな。
私は辛かった。
あの時をやり通した私。
よく頑張ったと思う。
もう家を出な。ひどすぎる。離れて生きていきな、と今なら言える。
当時はそんなこと考える、実行に移す余力がなかったし、
夫に無視されてて辛いなんて、恥ずかしくて情けなくて、誰にも言えなかったです。
家計に厳しすぎる
家計には大変厳しいです。
機嫌悪い時は部屋の電気つけっぱなしでも怒ってきます。
そっちの部屋にもちょこちょこ行くのに。(==)
本人はエアコンがんがんまわしていても、私が電子レンジで長時間調理していると文句言ってきたり。
子どもみたいに口挟んできますが、相手をしないともっと怒り出し爆発するかも知れないので謝ります。
買ってきた野菜が傷み始めているのを見つければ、誰の金で買った食材なんだ!と激怒します。
食品、生活用品、消耗品にもチェックが入ります。
私の服や靴などは、恐ろしいしめんどくさいし、買えなくなりました。
お金は、彼が絶対的に優位に立てるツールだと思っているようです。
私が関与していない買い物でも、そんなこと忘れて私に怒ってくるので、めんどくさかった。
彼にとってお金の損失は、誰かのせいなのです。
誰かが、自分のお金を無駄に使って減らしているという思考でした。
その例として思い出すのは、車の保険ですね。
私と結婚する前に実家で暮らしていて、その時に入った保険が割高だった事が判明したのですが、姑と一緒になって私を責めました。
実家にカードの請求明細書が届くようになっていたので姑は毎月勝手にあけて確認していたのですが(色々おかしい 苦笑)
自動更新した保険料が高いと私に文句の電話をかけてきました。
何のことだかさっぱり💦💦
以前、夫に「自動車保険高いのでは」と声をかけたことはありましたが、一蹴されて終わりました。
私の車ではないから、あなたがそれでいいならいいよね、と言って退いたのですが。
そんなことなんにも覚えてなかったです。
で、この後はよくある展開。
前にこういう時、こう言ったよね?と言うと
→ 前にあったことを言うな!と怒る。
そうかと思って、その場で何かあった時に、それどうなの?と言うと
→ 今考えてるんだから邪魔だ!後で言え!と怒る。
どっちを選択しても否定してくるパターンに入ります。
結局、自動車保険は解約し、同程度の安いものに変更しましたが、全部私が悪いことになってました。
夫と姑が、贅沢で心配性のばかな嫁だと言ってました。( ゚д゚)
自分のお金の使い方はゆるゆる
そんな彼ですが、自分のお金は本当に自由に、自分のために使っていました。
姑から結婚時に100万入った口座をもらっていました。(姑がわざわざ私に教える)
その口座に、毎月のお小遣い43.000円~を入れて、オークション等でフィギュアや衣類を買ったりしてました。
ジョジョのフィギュアや。
上着だけで30,000円程のスーツとか。
お小遣いの上限がないのは、欲しいものがあれば買うからです。
姑息に、家計費用のカード払いにしたりして。
姑からの100万はなるべく減らないようにしていたそうです。(姑がわざわざ私に教える)
もう目くじら立ててもどうしようもないので、諦めていました。
怒るだけ疲れるので。
配送先は全部実家。(すぐ近くでした)
実家の自分の部屋に、ジョジョフィギュアやマンガ、衣類がどんどん集められていきました(笑)。
(姑がわざわざ私に教える)
調停時に私の家計費の使い方が荒くて大変だったと彼が嘘をついていたので(常時ウソつき)、
調停員二人と弁護士のいる前で、彼の母からもらった口座の出入金記録を露呈したら、すぐ黙りました。
お金遣いが荒いのは一目瞭然で彼でした。
ちなみに、銀行口座番号は同居時に、家のごみ箱からATM伝票を入手して知り、調停で開示請求しました。
うふふ。
息をするように嘘をつく
端的に言って、大ウソつきでした。
結婚前から嘘ばっかりだったのですが、重大なことではなく、日常的に些細な嘘がいっぱいなのです。
なんでこんなに嘘ばっかりつくのか意味がわかりませんでした。最後まで。
それも少し前の自分の言ったことを否定するような嘘でも、平気で言うので、相手をしている方は意味がわからなくなります。
(でも怪訝な顔しているとイライラしだします)
嘘ばかりつく人を信頼できなくなることが、彼にはわからないようでした。
姑は息子のいうことは全部鵜呑みにするので、私はとんでもなくだめな嫁だったようです。
でも、姑は・・・
息子の機嫌悪い時は、すぐ怒鳴り合いになるから、黙っといてあげるのよ。
と言っていました。
息子のだめなところに目をつぶって、内心冷ややかに見ていました。
彼もかわいそうな人でした。
娘が生まれてすぐのとき、里帰りから帰ってきてから、遊びのつもりなのかうるさくて腹が立っていらついている時、首が座る前の娘の頭を叩いていました。
まだ頭も柔らかくて、ふにゃっとしているところがあるのに。
彼が娘を叩くたびに泣きそうになりながら、やめてねと言っても、
叩いてない!と怒鳴りました。
目の前で、私が抱っこしてる娘の、柔らかい頭を、叩いたじゃん!振動きたし!(゜ロ゜;)
うるさい、叩いていないって言ってんだろ!と怒る。
私は産後鬱っぽくなっていて、すぐ怒鳴って怒る彼が怖くてどうしていいかわからなくて、
叩いたと思ったけど私の気のせいなのか・・・😭?
ぃやぃやぃや・・・と狼狽していました。
目の前でやったこともやってないと言い切ってすごんでくる。
嘘でも強く思い込むと、彼の中では嘘じゃなくなる。
都合の悪いことは相手を恫喝してなかったことにする人でした。
無作為に人を傷つけて、そんなことはなかったと言い張って、彼の中では無かったことになり完結するのです。
これは私が体験した一例です。
書き出せばきりがありません。
悲しんで戸惑って謝って。
そんなことが常態化したら、心が壊れますね…
暗い話が続いて恐縮なのですが、精神的不調は体にも出てきました。
こころとからだはつながっている、実体験から本当にそう思います。
体にどんどん不調が出てきた話です。
モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない マリー=フランス・イルゴイエンヌ
私は、この本で目が覚めました。
長いですが、読んでみると、モラハラとはどういうものか、何度も何度も様々な場面を教えてくれます。
フランスの精神科医の方が書いた本です。
気づきになります。
悩まれてる方はぜひ一度手に取っていただきたいです。(図書館で借りるのもあり!)
モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない (マリー=フランス・イルゴイエンヌ)
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本当に動けなくなる前に、ここから出なくちゃいけない。
あなたも、茹でガエルにならないでください。
茹であがるまえに、鍋から出ましょう。
一回だけでも良いから。外に出て様子を見たっていいのです。
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