博士の愛した数式 小川洋子

心洗われるような、綺麗な話だった…

本当に純粋で、綺麗なはなしだ~(TT)、というのが一番の感想でした。

読後、清々しさのあまり心の中のもやもやがさぁーっと浄化されていったよ…。

この当時は人間の醜さとか浅ましさとか、ひねくれてるけどそれもその人だもんね、みたいな話ばっかり続いていたので、何気なく手に取り、寺尾聰さんが演じていた映画のワンシーンを思い出してたまたま手に取ったこの小説に、あんなに心打たれるとは思わなかった。

出てくる人物、博士も、ルートも、主人公の女性も、なんかみんな綺麗…よこしまな感情とか一切なく、最初から最後まで裏切られたりがっかりしたりが無かった。心疲れてる人には胸を打たれると思う。きれいな話よ…感動する。

ひねりがないかも知れない。まっすぐな人間が主に出てくるので少し物足りなく思う人もいるかも知れない。

でも。それを考慮してもきれいさが勝つ、あと話の進め方も行ったり来たりせず、読み進めていけばいい、シンプル構造で話にのめりこみ易く、それも良かった。ここのところ覚えておかなきゃ、とか、さっきこの人の視点ではこうだった、とかも無い。

安心して最後までまっすぐ進み、シンプルに読み進めていけば最後にとてもきれいな終点に辿り着く。安心できる話です。

人間関係に疲れた人におすすめしたいですね。

最後が良い。最後が良いのよ。(><。)

私は映画は見てないんですが、最後のシーンは特に脳内で映像化されている。

きれいな黄色の花畑がバックで、ルートと主人公のお母さんと博士が…あぅ。(涙)

それぐらいこの作者の情景を思わせるほどの書く力が素晴らしいんだと思う。

読んで損なし。間違いない。

え~ちなみに。作中に、卵焼きを焼くシーンがあります。

博士はそれを見ているのが好きなのです。手際が良く、美しいそうです。

卵は塩コショウを入れてよくといてから、少しおいておくと味がなじむ、という描写があります。

それを読んで以来、私は卵焼きを焼く時、混ぜてから少しおいています。

・・・味がなじんでるのかはわかりませんがね!!(`▽´)

ネタバレしないようにおもしろかったことを書くって難しい…(^^;)

探せば中古もありますので。ぜひご一読いただきたいです。

博士の愛した数式(新潮文庫)

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ここまで読んでくださって

ありがとうございました。

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